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作品情報

作者:藤崎翔
出版社:双葉文庫

雑感

ルッキズムに警鐘を鳴らすメッセージの高い作中作小説。

大部分が「香織」の壮絶ないじめ人生になっており、読んでいて気分が悪い。
最初の30ページで耐えられない人が出ると思います。必ず購入前に試し読みしてください。

警告が必要な程度にはきつい。女子特有のイジメが苛烈。

紙ならではの叙述トリックは素直に驚きました。
が、「世界でいちばん透きとおった物語」ほどの感動はなかったか。あれの完成度が高すぎた。

粗筋

今から私、香織の半生を語ります。

美人で生まれたものの他には何も持っていない私。
人付き合いも下手で、そのせいで周囲の女性は誰一人私の味方をしてくれませんでした。

いったいなぜそう思うのか。まずは学生時代の壮絶ないじめを語らせてください。

いかに美人が災いだったか理解して頂けると思います。

事件

事件の概要が一向に分からない

いったい僕は何を読まされているんだ…?

作中の『逆転美人』を読んでいくと絶対に一度は思う。それぐらい香織の半生がどうでも良い。
ひたすらに悲惨な日々を書き連ねているだけですからね。

ていうか、読み終わっても何が事件なのかいまいち分かりません。
推理小説を期待する作品ではない。それだけは理解して読んでください。

では、いったい『逆転美人』とは何なのか。ただの自叙伝に過ぎないのか。

その意味は追記で判明することになります。

作中作の中に込められた謎に気づけるか

『逆転美人』の真実がいよいよ語られます。
本書に込められた想い。果たして読者は気づけるか。

これは作者の読者に対する挑戦状と言えるかもしれません。

これに気づけた人はかなり凄い。
でも、誰かが気づくだろう。これだけ多くの人が読むのだから。作者はそんな思いで本書を書いているのです。

クライマックス

淡々と『逆転美人』を読むだけなので、ドラマも何もありません。
言ってしまうと、全て終わった後の話ですからね。そらそうだろと。

紙書籍ならではのトリックも驚きはしますが、あくまで感心するのは技術力。
シナリオ自体は苦しいだけで爽快感は皆無です。

まあ、紙トリックを扱うとシナリオに制限がかかりますからね。仕方ない。

まとめ

陰湿ないじめ描写がかなりきつく、読む人を選ぶ作品。
紙トリックの技術力は素直に感動したが、謎解きを求める人には不向き。

正直人にはオススメしにくい。いかんせん中盤までが悲惨すぎてね。

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