【良作】大逆転裁判1&2【感想】
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シナリオ(シリーズ1)

総合的にみると名作。ただ、2でやっとこれまでの伏線を回収するため1がとにかく苦痛。
今迄の逆転裁判と同じノリですると1の2章あたりで挫折する。

かといって、いきなり2から始めても何のカタルシスもない。なんとも難しい評価の作品だと思います。

未発達の司法を利用した事件が新鮮で面白い

  • 領事裁判権
  • 陪審制度
  • 血液検査が有効でない
  • 監視カメラが存在しない

など現代のミステリーにはない制限が目白押し。
これがあれば一発で解決なのにそれができない。ある種の縛りプレイになっています。

時代も知れる良いシナリオだなと。

最終章も含めてすべてが序章

未発達の司法を絡めたシナリオ。
その面白さを帳消しにするレベルで事件が面白くない。

何度も何度も挫折して、やっとクリアできました。
まず容疑者が全然反省しません。未熟な司法の穴をついて逃げ出す輩が多い。

また、事件そのものが陳腐な場合が多い。まあ、この時代だと大掛かりな事件は解けないんでしょうが。
想像をはるかに下回る真実に脱力すること請け合いです。

流石に最終章はこれまでの集大成といった感じで、ワクワクはありました。
しかし、それでさえ続編への足掛かりでしかなく、本作だけで大逆転裁判は全く楽しめません。

シナリオ(シリーズ2)

面白いし、今までのモヤモヤが全部吹き飛んですっきりする。

10年前の事件に隠された闇を暴け

1で残された謎。2で起きる数々の事件。
それらは全て10年前のある事件に関わっていました。

本作で登場する数々の登場人物もその事件に所縁のありました。

ナルホドーはその謎に挑み、強大な敵と対峙するのです…。
今迄の事件が過去の1つの事件に収束する様は最高に興奮します。

愛着のある登場人物だからこそ受ける衝撃がそこにある

1の苦行はこのためにあった。
魅力ある数々の登場人物。そのすべてがハッピーエンドとなるのでしょうか。

ナルホドーの敵となる者、味方となる者。
信じていた者、二度と会えなくなる者。

物語に没入している人ほど、様々な思いがないまぜになっていることでしょう。

システム

陪審員制度がテンポを悪くする

キャラが多いのは良いですが、とにかくテンポが悪い。
一回一回無罪と有罪で揺れ動く陪審員が裁判をひっかきまわしています。

まあ、これも史実を活かすための苦肉のシステムだから仕方ないのかもしれません。

歴史を知ったうえでプレイすると楽しめる。そうでないとテンポの悪さが嫌になる。そんな作品です。

事件前の日常パートが長い

なげえ。早く事件起これ。
キャラを深堀するためなのは分かりますが、これだけでどれだけの時間を使っているのか。

事件が起きる前に飽きるパターンがほとんどでした。

キャラクター

本作の最大の魅力であり、ここが好きなら最後まで耐えれるかもしれない。

ホームズの魅力が作品の9割

ナルホドを差し置いての存在感。ナルホドが薄すぎるだけか。

登場開始は間の抜けた迷探偵として描かれ、一般的なホームズ像と大きくかけ離れた姿に面喰いました。
名探偵コナンの毛利小五郎並みのとんでも推理を披露しますからね。

ただ、終盤あたりは要所要所でナルホドを的確に助け、その非凡な能力を思い知ります。
能ある鷹は爪を隠していたか。それともどちらもホームズの一面に過ぎないのか。

奇想天外な明るさもあいまって、最後まで物語の大事な存在として居続けます。

キャラクターが多く、掛け合いが楽しい

今作独自の陪審員制度により、登場人物がまあ多い。
更に以前の事件の参考人が再登場したりと深堀もしっかりとしていて面白い。

次はどんなキャラがでるのか。それとも再登場するのか。そんなワクワク感が最後まで続きました。

容疑者にパンチが足りない

後述しますが、未熟な司法制度を利用した犯罪者が多数存在します。
そのせいかどいつもこいつも最後まで冷静。いまいち無罪を勝ち取った時の感動がありません。

もうちょっと取り乱してほしいもんだが。残念だなあと。

まとめ

史実を交えた逆転裁判は非常に面白い試み。
ただ、それゆえに未熟な裁判を潜り抜けた犯人を取り逃す屈辱を味わう羽目にも。

続編への伏線も多く、本作だけではすっきりしません。
そのフラストレーションが2で爆発します。ここまで来た人のご褒美。

まあ、1をもう少しなんとかしろとはやっぱり思うけど。マジで何度も挫折した。

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