鬼哭の銃弾
事件名:スーパーいちまつ強盗殺人事件
概要:閉店後のスーパーで店員3名が銃殺される
実在の未解決事件「八王子スーパー強盗殺人事件」を参考にしていると思われる。
未解決事件にのめり込み家庭内DVを繰り返した父親。
その父親に憎悪しながらも同じ刑事となり、同様に未解決事件を追う直之の物語です。
父親はまごうことなきクズですが、最も真実に近づく優秀な人物でもありました。
警察組織は事件を追う中で、父親の確保にも人員を動員します。
アイツは何を知っているのか。そして、事件の真相とは。
実在の未解決事件に酷似した事件をベースに繰り広げられる物語に引き込まれました。
北緯43度のコールドケース
事件名:少女誘拐事件
概要:身代金の受け取りに現れた被疑者が死亡し、少女は5年後に死体で発見される
博士号を持つ警察官の沢村が挑む未解決事件。
何度も暗礁に乗り上げた事件ですが、沢村の独特な発想で次々と新発見が見つかります。
一方で彼女自身は警察としての生き方に迷いを持っていました。
私のいるべき場所はここなのか。警察組織を信用してよいのか。
事件関係者や恩師、そして、犯人と対峙することで、彼女は自分の生き方を見つめることになります。
マーダーズ
事件名:なし
概要:玲美の母と姉が行方不明。その5か月後に母だけ遺体で発見された
殺人鬼が未解決事件の真相を追うミステリー小説。
登場人物のほとんどは殺人を行っており、それは衝動的なものではありません。
狂信的とも言える信念を持ち、互いの尊厳を踏みにじる。
そんな人間達がぶつかったらどうなるかは火を見るより明らかでしょう。
殺人鬼たちの捜査の果てに見える真実とはいったい。
最後の最後まで手に汗を握る展開が続きます。
棘の街
事件名:不明
概要:中学生誘拐事件。少年は後に白骨遺体で発見される
ワンパンプレーの刑事が一度は諦めた未解決事件の調査に乗り出す物語。
事件の地は生まれ故郷でもあり、事件を通して自分の過去とも向き合うことになります。
警察組織では孤立しているため、情報源は情報屋やヤクザなどのアウトローが中心。
そのかいもあって真実にたどり着きますが、彼は警察としてだけではなく1人の人間としても決断を求められます。
ビターエンドで終わる結末をご堪能あれ。
真犯人の貌
事件名:川口事件
概要:夫婦が大量の血痕を残して失踪。夫の兄が逮捕されるが、証拠不十分で無罪が確定した
実在の事件「おせんころがし殺人事件」に酷似している。凄惨な内容なので、調べる際は覚悟して読むこと。
ノンフィクション風の推理小説。
当初から未解決事件を調べていたフリーライターの杉山が関係者にインタビューを重ねていきます。
杉山以外の心情が一切分からないため、最後まで不気味に話が続いていきます。
結末も曖昧ですっきりすることはありませんが、これほど未解決事件を的確に表した小説もないでしょう。
FIND 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花
事件名:児童連続神隠し事件
概要:栃木の村落で児童が連続で行方不明になっている。
凄惨な事件かとおもいきやのヒューマンドラマ。
鬱屈とした展開は早々に終わり、以降は清花と村民との温かな触れ合いになります。
しかし、それでも未解決事件が起きていることは事実。
いったいこんな平和な村で何が起きているのか。清花は思いも寄らぬ真実にぶつかるのです。