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作品情報

メーカー:Team Tetrapod
価格:1,400円
プレイ時間:約16時間
販売サイト:

雑感

まごうことなき神ゲー。
ゲームとして面白く、シナリオも練られている。

特殊能力に目覚めた人間への迫害、そして、彼らが起こす犯罪。
事件解決を通して、主人公は彼らがどうあるべきかを模索していきます。

シナリオ

危険レベルで区別される能力者たち

特殊な能力を持つ人間。この世界では「ステッパー」と呼ばれています。

透明人間、瞬間移動、発火能力など。
便利な能力から人間社会に害をなす危険なものまで様々です。

そこで機関はステッパーを危険度別に区分することにしました。

アンアームド、ボウイ、コルト、エスティエンヌ。
危険レベルによっては生活が制限され、まともな職業につけなくなります。

そんな差別が蔓延った世界で無能力者のノートリックは何を感じるか。それが本作の全てです。

仲間との絆を深め、ステッパーの半生を学んでいく

ノートリックが配属されたマナ事件専任チームには3人のステッパーがいました。

  • クールなチーム長レッドフィンズ
  • 人の頼みを絶対に断らないブリアン
  • ムードメーカーのテナ

ステッパーの犯罪を取り締まる彼らもまた「ステッパーだからこその苦しみ」を抱えていました。

ノートリックは事件を通して彼らの心に触れ、共感あるいは反発していくことになります。
逆に3人のステッパーもノートリックに影響され、変わっていくことになるのです。

そんな4人のかけがえのない絆に触れることも本作の魅力と言えるでしょう。

事件解決後にノートリックは何を想うのか

事件終了後はチーム長との振り返りパートで締めくくられます。
そこでノートは本音をぶちまけ、チーム長は自分なりの見解を述べるのです。

ノートリックはプレイヤーの代弁者でもあり、読み進めていくことで感じた疑問を全てぶつけてくれます。

なぜこんな悲劇が起きたのか。彼らのしたことを悪と断罪して終わりなのか。
ノートリックの悩みが尽きることはありませんが、最後にどんな結論を出すのでしょうか。

日本語の違和感が若干あり

ゲームに支障をきたすレベルではありませんが、たまに文脈がおかしいことがあります。
前後の文が微妙にかみ合っていないと言うか。まあ、海外作品ならやむを得ない。

とはいえ、没入感を大きく阻害するほどでもありません。
退廃した世界を十二分に楽しめることでしょう。

ゲームシステム

容疑者もステッパー、被害者もステッパー、鑑識係もステッパー。
超能力ミステリーとして最高峰の面白さを誇りました。たまらん。

5章構成で様々な超能力事件に挑む

事件は全部で5つあり、それぞれで趣向が異なります。

例えば、Case1は初めての事件と言うことで基本的なステッパー事件を扱います。
また、Case2ではより危険度の高いステッパーが関わる事件に遭遇することに。

事件の様相が大きく変わる為、最後の最後までマンネリを感じることはありませんでした。

毎回、期待を大きく超えてくるんですよね。特に後半は色々と衝撃でした。

ステッパーの力を借りて事件現場を調査せよ

超能力推理と言ってもやることは変わりません。
事件現場を調査し、関係者への聞き取りを行うのです。

ただ、鑑識は超能力を使うことで一瞬で判別できますし、聞き取りも嘘か本当かが確定できるようになっています。

足跡や指紋のついた時間まで分かりますからね。流石はステッパーと言ったところでしょうか。

証拠や証言を突き合わせて矛盾を暴け

とはいえ、流石に一瞬で犯人を看破することはできません。
ノートリックは様々な情報を元に事件の全容を掴むことになります。

矛盾する発言に対して証拠を突きつけ、新たな証言を引き出す。

超能力推理でありながらも一般的な本格推理を楽しめる非常に楽しい構成でした。

最終推理で真実にたどり着け

最終推理では誰も思いつかなかった新たな可能性を見出すことになります。
1つ1つは意識することもない内容。しかし、それが6つ重なることで真実が浮き出てくるのです。

本当に予想外の真実ばかりで、初見で6つの手がかり全てを言い当てるのは至難でした。

鳥肌立つこと請け合い。ぜひ感動を体験してほしい。

まとめ

ミステリー好きに自信を持ってオススメする作品。
ゲーム自体も面白いですが、練りに寝られたシナリオに読む手がとまりませんでした。

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