【凡作】追放選挙/日本一ソフトウェア【レビュー】

正直、ダンガンロンパの劣化版。
シナリオが微妙で、選挙システムも名ばかり。人にオススメできる作品ではありません。

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シナリオ

選挙も含めて物語に起伏が無く退屈

クリアまでが苦行でした。途中からほとんど流し読みしていた。

3日ごとに選挙があり、そのたびに確実に1人が減ります。
言い換えれば1人ずつしか減らないということ。最後の2人になるまでは日常パートが延々と続きます。

それが本当にきつい。マジで話すだけ。大した事件は起きない。ちょっとしたトラブルぐらい。
流石に終盤は色々と不穏になりますが、中盤までは完全な無です。

同じデスゲームならキミガシネが遥かに面白かった。

クライマックスは相応の感動があるが、二番煎じ感は否めない

デスゲームの醍醐味であるネタ晴らし。これを見るために頑張ってクリアしました。
まあ、これはそこそこに面白い。

ですが、どうにもどこかで見た真実で若干の肩透かしを感じました。
しかもエンドっぽさも微妙と言うか。これ結局どうにもならなくない?

ぶっちゃけ中盤までの苦行を耐えてまで見る価値を感じませんでした。

追放選挙システム

選挙に参加する動機が弱く、意義も不明

追放選挙の概要はこんな感じ。

追放選挙の概要
  1. 選挙当日までに希望者は立候補する(いない場合はランダム選出)
  2. 立候補者は対立候補を指名する(対立候補に拒否権はない)
  3. アリスがテーマを指定。対立候補は自分の立場を表明する
  4. 立候補者は対立候補と逆の立場に強制的になる
  5. 議論を交わし、支持を得られなかった人は追放される

長ったらしく書きましたが、要するに立候補者が殺したい人を選んで1VS1で戦うってこと。
これ自体は分からんでもない。問題は立候補するメリット。これが1つもない。

最終的に2人になるまで人を減らすだけであって、別に積極的に他人と戦う必要はない。
むしろ命の危険なので、有権者の1人で落ち着くのがもっとも安全です。

ストーリーの都合上、要が強制立候補者となりますが、どうにも気持ち悪かったです。

何が嫌って要が立候補者固定なので、選挙に変化がない。常に展開が同じでつまりません。

要以外も立候補しないと選挙システム破綻してんじゃん。

選挙のラストが無理やりすぎる

流石にひどすぎる。

追放選挙は2回の仮投票と最終投票で決められます。が、追放に影響があるのは最終投票のみ。
つまり最終投票にだけ勝てばよいのです。

で、まあそれは良いのですが、その最終投票の流れが無茶苦茶過ぎる。
すべての選挙において対立候補のメンタルを揺さぶって、主張と食い違う本心を引きずり出します。

せっかくテーマは面白いのに、メンタル攻撃のせいで意義がなくなるんですよね。
まあ、立候補者のカリスマで有権者の票がブレるというのはある意味ではリアルか。

「今から倫理です」みたいな白熱した議論を期待してはいけない。

キャラクター

一条要のキャラクターに耐えられるか否か

悪い意味で人間臭い。ぶっちゃけ主人公にふさわしくない。

彼だけが記憶を取り戻し、妹が多数決で生贄にされたことを思い出します。
そして、その投票をしたメンバー、つまり蓬茨苺恋以外の殺害を決意します。

これ自体は分からくもない。直接的なきっかけはアリスだけど、間接的にはメンバーが殺したと考えても不思議はない
でも、これを主人公が言うのはなんというかガッカリ感が半端ない。

  • ダンガンロンパの苗木誠みたいにアリスを糾弾してほしかった
  • ルールの穴をついてでも殺す残虐さを見せて欲しかった

要するに普通の良い子ちゃんが悪ぶってるだけなので見てて寒い。異常性が全くない。

これなら要を病的なまでに信頼して、要の敵を殺そうとする苺恋の方がよほど異常で魅力があります。

せっかく嘘を見抜く良い能力を持ってるんだから善悪のどちらかに振り切ってほしかった。
まあ、システム的に選挙以外で殺せないようになってるんだけどね。そのシステムもなぁ。

サブキャラの魅力はあり

要のキャラの薄さを補った存在か。
皆が何かしらの過去を持っており、それを知るのは面白い。

が、デスゲームの弊害で全てを知る前にほとんどは死にます。

他のデスゲームもそうですが、主人公が一番生き残るのだから彼を魅力的にしないと締まらないんですよね。
作中のデータベースで閲覧はできるものの、せっかくなら本人から聞き買ったよな。

まとめ

初めてのデスゲームならやっても良いかもしれない。
どうしてもダンガンロンパやキミガシネと比べるとドラマがなく、終盤までは退屈に感じます。

エンドは悪くないですけどね。クリアまでする必要があるのか分からない。

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