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作品概要
ブランド: スパイク・チュンソフト
販売価格:3190円
プレイ時間:14時間
初出はニンテンドーDS。それをリメイクしており、ボイス追加やシステム面が向上しています。
現在は続編の「善人シボウデス」とセット販売で購入可能。
システム
THEデスゲームって感じ。
意味深な男「ゼロ」に捕らえられた9人。全員の脱出は不可能であり、誰かを諦めなければならない。
ゼロの思惑は?9人の関係性は?今、究極のゲームが幕を開ける!
脱出ゲームとして屈指の完成度
流石はスパイク・チュンソフトと言うべきか。
脱出ゲームのステージとギミックの数が本当に豊富。
主人公たちは閉じ込められた部屋を探索して、脱出の糸口を見つけていきます。
- 不自然に汚されたトイレ
- 持ち手のない手動クレーン
- チーズ棚に隠されたドライバー
などなど。用途の分かりやすいものから意味不明なものまで多種多様。
プレイヤーの閃きが試される場です。
もっとも時間制限もなければ、ペナルティもありません。じっくり腰を据えてプレイすれば攻略は可能でしょう。
数字を使ったトリックが本作の肝
各位の数字を1桁になるまで足し続け、その結果を求める。
例:156 → 1+5+6 = 12 → 1 + 2 = 3
本作は数字根を含め、多種多様な数字のトリックが登場します。
あくまで謎解きなので、本格的な数学の知識は必要ありません。
とはいえ、数字に抵抗がある人は問題を見るのも嫌かもしれない。
ヒントは出ますが、それでも詰まるところは詰まります。頑張って。
ノベルじゃないと地の文がスキップされる
テキストの映し方は「ADVタイプ」と「スクリーンタイプ」の2つがあります。
後者は画面全体に文字を映すので、登場人物が見えにくくなるのです。
しかし、プレイ中はスクリーンタイプをオススメします。というか、一択。
なぜなら、ADVタイプだと地の分が表示されず、登場人物の心情や動きが伝わらないからです。
動きが無いと明らかに会話の繋がりがおかしいですからね。おとなしくスクリーンタイプにしておくのだ。
シナリオ
タイタニックにまつわる史実や都市伝説が目白押し
かの有名なタイタニック号。それにまつわる逸話をふんだんに盛り込んでいます。
そもそも謎解きの舞台が船内ですからね。船にまつわるギミックが地味に多い。
- フューティリティ:タイタニック号の沈没を予言した小説
- アイス9:融点の違う氷(小説「猫のゆりかご」より)
- 形態形成場仮説:直接的な接触がなくともある人に起きた出来事が他人に伝播する
本作をプレイすれば、タイタニックへの興味と知識が深まることは間違いなし!
ただし、難点として、本作だけの創作が若干混じっています。
やたらと歴史上の人物を詳細に語るなと思って調べてみたら…。
情報を鵜呑みにせず、都度ネット検索することをオススメします。ネットリテラシーだね。
テレパシーをテーマにしたオカルト作品
後に発売されるソムニウムファイルは本作の影響を受けたのでしょう。
タイタニックとは別にテレパシーの深い知識が得られます。
なんならタイタニックの話の方が実はオマケと思われるレベル。
本作をプレイしてオカルトマスターになろうぜ!
純平のキャラが寒い
どうにも主人公の順平が受け付けない。
熱血キャラかと思いきや、推理の際だけ変にクールぶった言い回しをします。
吐息多めのやれやれ系と言いますか。どうにも好きになれなかった。
キャラがぶれてんだよなぁ。希望は前に進むんだ!と言い続けるぐらい狂ってないと。
また、主人公は周囲との信頼を勝ち取るのがデスゲームの王道ですが、純平は最後の最後まで軋轢を生んでいます。
物事を自己解決して、後になってから説明するから変人扱いされる始末。
まあ、焦っていた上に説明しても理解されなかっただろうけどさ。もっとこうリーダーシップを発揮してほしかったよなと。
やたらと紫と謎のイチャコラをしてるのも何とも。
ラストで意味は分かりますが、ちょっと強引さを感じました。
まとめ
脱出ゲームな好きなあなたへ。
シナリオも練られており、最後まで一気にプレイできました。