ソムニウムファイル1のイリス電波ルートで登場したNAIXがまさかの登場。

ニルヴァーナ構想というとんでも思想を掲げていますが、妙に納得できる理論で心酔する人もいるだろうなと感じました。

さて、龍木編で機関の正しさが証明されたように見えますが、果たして真実なのかはっきりしないまま終わっています

そこでシミュレーション世界は真実なのか否か。否の場合、この世界はなんなのかを考察していこうと思います。

なお、便宜上、1作目をソムニウムファイル1、2作目をソムニウムファイル2とします。

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シミュレーション世界が存在すると仮定した場合

この世界は何者かのシミュレーションであるという時雨の言葉を全面的に信用してみましょう。
その場合、何者かは僕たちプレイヤー(Frayer)になります。

龍木とみずきの視点で進みますが、実際は全てがプレイヤー視点であり、龍木とみずきは操作されているに過ぎません。
時雨は僕たち(みずき)にニルナンバーを伝え、それを僕たち(龍木)は時雨に伝えたことで、シミュレーション世界に綻びが生じたのでしょう。

なぜFrayerの協力で時雨は解脱したか

どうして僕たちは時雨の解脱に協力したのか。
これは簡単でしょう。解決編の結末に後味の悪さを感じたからです。

平和は守られましたが、大切な人を失いました。
それを全てなかったことにしたい。ハッピーエンドを見たい。そんなプレイヤーの意思を汲んでの時雨の提案だったとすれば、納得するしかありません。

では、次の疑問はどうでしょうか。なぜ僕たちの協力で時雨は解脱できたのでしょうか。

これについては全く分かりません。ハッピーエンドと時雨に何の関連性もないからです。

時雨の言葉を信用するなら、通常ではありえない行動をすることで綻びが発生し、解脱につながるはずです。

解脱に至るまでの一例
  • 死の直前まで断食をする
  • 毎日途方もない距離を歩く
  • 同じ姿勢を保ち続けて祈りを捧げる

しかし、時雨の行動そのものに異常な行動はありません。
自殺はオカルトに染まった者の末路に過ぎませんし、組織運営も普通のことだと言われればそれまで。

要するに解脱すると言う割には時雨が他人任せ過ぎるのです。それで解脱できたら修行僧かわいそうじゃん。

なぜ時雨だけが解脱できたのか

時雨が自発的にしたことと言えば、自らを真っ二つにした後に五芒星の一部になったことのみ。
ともすれば、五芒星の一部になった他の人間も解脱していないと納得出来ません。

何より時雨と同じぐらいニルヴァーナ構想を信奉していたテアラァが解脱していない理由が分かりません。

なんなら死んだ後もニルヴァーナ構想を実現すべく準備していた彼こそ報われるべきだと思います。
結局、シミュレーション世界を信じた場合、いくらなんでも時雨にだけ都合が良すぎるのです。

それならすべては時雨の妄想でしたの方がまだ納得できます。

シミュレーション世界が存在しないと仮定した場合

時雨の説は一切信用しません。
ニルヴァーナ構想はインチキであり、一連の事件はカルト犯罪の1つです。

プレイヤーに語り掛けていたように見えるシーンも彼女らの妄想です。よくある中二病です。

龍木編異章はなんなのか

1つ目の説はサブタイトルに「胡蝶の夢」とある通り、これは夢というだけの話。

  1. HB事件が未解決のまま6年後になった
  2. HB事件を龍木が未然に防ぎ、6年後になった

このどちらかが龍木の見た夢の世界なのです。

異章で龍木は「これで良かったのかな」と言っています。
うまくいきすぎて逆に不安になったのでしょう。だからこそHB事件が未解決で被害が拡大する夢を見たのかもしれません。

サブタイトルともマッチしていますし、かなり納得のいく話ですよね。

ただ、これでは異章でみずき達がHB事件未解決時の記憶を持っている理由が分かりません。
となると、ソムニウムファイル1で存在が証明された並行世界、の方がしっくりきます。

意味深ではありますが、異章は並行世界の1つに過ぎないというものです。

なぜ龍木はニルナンバーを知っていたのか

これに関してもソムニウムファイル1で存在が証明された並行世界で説明がつきます。
ゲーム中にはありませんが、エピローグ後にみずきがニルナンバーを龍木に話したのでしょう。

それを含めこれまでの情報を元にして、並行世界の龍木が異章でHB事件を完全に防いだのだと思います

時雨にニルナンバーを話した直後に龍木は狂ってますが、これはある意味で平常運転なので気にするほどでもありません。
教えた理由も「なぜか知ってたから」で終わりです。

ママはなんだったのか

何気に放置されていたママの占い。
エピローグでみずきをNAIX本部に誘導し、ニルコードを聞かせました。

自作自演にしてはトリップ具合が迫真ではありますが、時雨の解脱を手助けしたことを考えるとママもNAIX関係者だったのかもしれません。

龍木兄弟はなんだったのか

やたらと意味深に語られている双子の弟。交通事故で身体の半分を潰されて亡くなっています。
「6年前の2月13日が命日」と言っていますが、本作の現在を起点に考えると12年前です。

死亡時の状況もそうですし、ミスリード要因と考えるのがもっとも簡単です。
ていうか、これ以外に情報がありませんからね。どうしようもない。

ただ、それにしてはやけに思わせぶりな人物ですよね。
龍木の電波具合を見るに弟の死亡も真偽が怪しいところではあります。

完全な憶測で言わせてもらうと、龍木兄弟もみずき姉妹と同様に法螺鳥の実験の被害者なのではないでしょうか。

本作からの登場人物はネエネ、テアラァ、祥磨、厳と実験の被害者が多数います。
そうなると龍木もそうでないかと疑ってしまいます。みずき姉妹とも対比できますし、割としっくりくるんですよね。

時雨は龍木を使い、解脱を果たそうとした?

これが事実だとすると時雨に良いように扱われていたのも納得です。ニルナンバーは実験時にでも聞いていたのでしょう。
ていうか、こうでも考えないと龍木のイカレ具合の説明がつかない。TCーPERGEのせいにしたって物語開始時は関係ないし。

さて、ここで次に考えるのが龍木の行動です。1から10まで電波な彼ですが、これは時雨が言う異常行動に合致しています。
つまり龍木こそが綻びを生む存在であり、そうなるように育てたのが時雨なのです。

龍木は作中に登場する「動画」の影響を強く受けていますし、時雨が彼を操るツールとして使っていたと思えます。

龍木の弟も解脱に利用された?

やはり目を引くのが死んだ時の状況。
半分が潰されており、これは作中の殺人事件の状況と一致します。

となれば、この時から時雨達のニルヴァーナ構想が始まっていたと考えられます。

法螺鳥の実験とニルヴァーナ構想はなぜか分離されて語られていますが、1つの作品である以上は関連があってしかるべき。
法螺鳥は実験体をニルヴァーナ構想として時雨に渡していた。これは果たして考え過ぎなのでしょうか。

まとめ

とりとめのない話になりましたが、僕の見解は「シミュレーション仮説は所詮は仮説に過ぎない」です。
時雨がもうちょい自分から何かをしていればまた違ったんでしょうが。

なお、余談ですが、風水的に水と龍は繋がりが強いようです。この辺も考察の手掛かりになるかもしれない。

ちなみに本記事以外では以下のサイトの考察が面白かったので、参考までに。

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