作品情報
著者:乃木坂太郎
巻数:全12巻
出版社:小学館
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雑感
設定のインパクトに引き込まれますが、本質は人間賛歌。
人生の道に迷い、誰かに救いを求める人間たちが集います。
その中心にいるのはアラタなのか真珠なのか。
ラストにかけて明らかになる真珠の半生にあなたは何を思うでしょうか。
ミステリーとしても読みごたえがあります。
本当に真珠は殺人鬼なのか。そうならば動機はなんなのか。
12巻という一気読みに丁度良い分量で確かな満足感がありました。
登場人物
夏目アラタ
児童相談所に勤めるヤンキー。
GTOの鬼塚に似ていますね。同じ公務員ですし。
見た目に反して頭脳派であり、切れ者の死刑囚と渡り合っています。
性格は真っすぐなあんちゃん気質。誰とでも分け隔てなく接する気持ちの良い男です。
品川真珠
3人の男性が犠牲になった連続バラバラ事件の犯人。通称「品川ピエロ」。
見た目こそ少女ですが、中身はブラックボックス。
本当の彼女は何なのか。知る人は誰もいません。
そんな彼女は言葉と姿で相手を惑わし、己の目的を達成しようと動きます。
なぜシリアルキラーとなったのか。謎は深まるばかりです。
事件
隠されたバラバラ死体の在りかを聞き出せ
被害者の息子から依頼された「父親の首」の在りか。
それを真珠から聞くべくアラタは面会を続けます。
しかし、手札が何もない状態で真珠が話すわけがない。
そこでアラタは真珠に求婚し、彼女の興味を惹こうとします。
いわゆる獄中結婚。真珠はその気になり、2人の歪な関係が始まったのです。
品川真珠とは何者なのか
こちらが本作の核心。
真珠があまりにも奇怪で誰も本当の彼女を見つけることができません。
- 落ちこぼれと聞いたはずが、会ってみると切れ者
- 幼少時から成人にかけて異常に高くなった知能指数
逮捕された真珠と実際の真珠は別人としか思えない。
しかし、DND判定や証言を聞いても間違いなく本人なんです。
いったい真珠とは何なのか。
弁護士の宮前と協力し、アラタは本当の彼女に迫ります。
まとめ
ヒューマンドラマとサスペンスの完璧な融合。
登場人物の表情にも味があり、漫画らしい作品と言えます。
サクっと読み終わるので、1日じっくりと読むのがオススメです。