【良】キル・ザ・クロック【レビュー】

作品情報
メーカー:Happy Slugs
価格:1,700円
クリア時間:6時間(早期アクセス版のためchapter2まで)
雑感
無難に面白い。
開始1時間は変化がないので怠いですが、チャプター1の終盤から盛り上がってきます。
キャラクターの成長をカスタマイズできる要素が意外と面白いんですよね。
知恵を振り絞る時もあれば暴力で情報を引き出すこともあり。ステータス次第で主人公のノリが大きく変わるので周回するたびに新たな発見がありました。
がっつり推理を楽しめるので、本格推理を求める人にオススメです。
日本語翻訳の違和感がほとんどないのも嬉しいですね。安心してプレイできる。
シナリオ
容疑者にされた青年が無実を証明するため奔走する

殺そうとした男がすでに殺されていた!
復讐はできないわ無実の罪を着せられるわで逃亡者となったレイモンド。警察の眼を掻い潜りながら真犯人を探すべく奔走するのでした。
というエキサイティングな展開から物語が始まります。
変装をして、逃げながら推理を行う。良いですね。ワクワクします。
登場人物は疑わしい人ばかり。フーダニットゲームとして存分に楽しめるでしょう。
ただ、ゲームにありがちな奇想天外な人物はいません。西洋の紳士淑女みたいな落ち着きを持っている人ばかり。
リアル寄りでミステリゲームとして安心できますが、いまいち登場人物を把握できませんでした。一長一短やんな。
証拠集めや推理要素がしっかりしている

時には説得して、時には忍び込んで証拠を集めるレイモンド。
1から丁寧に事件を追っており、作者の推理ジャンルにかける想いを感じました。
かなり地道な調査なので、中盤まで動きはほとんどありません。なので、序盤は正直退屈。
その分プレイヤー自信で解決している気分になれるので、達成感は間違いなくあります。
普段から推理小説を読んでいる人にオススメしたい作品ですね。意外とハマるよ。
事件を解決した日に解き戻りをするレイモンド

タイムループする度に変わる事件の様相。
レイモンドは何度も事件を解決して、タイムループするカギを見つけようとします。
なお、時折不穏なセリフを呟く彼自身にも大きな謎が隠されている様子。
謎が謎を呼ぶSFミステリーをご堪能ください。
ゲームシステム
キャラクターを自在にカスタマイズできる異色な推理ゲーム

本作のオリジナル要素であるカスタマイズ。
TRPG風味となっており、好きなように職業やステータス、スキルを割り振れます。
特化型を目指すもよし。万能型を目指すもよし。
結局はダイス運なので好きなようにレイモンドの能力を変えてあげましょう。
調査をスムーズに行えるかはスキル次第!?

頭脳か脳筋か。
鍛え上げたスキルは調査で遺憾なく発揮されます。
- 鍵開けは器用さ
- 空き巣は隠れる
- 取り調べは説得
など場面に応じて必要なスキルは異なります。
正直全ての状況に対応するのは難しいので、ある程度は割り切って調査をする必要があります。
結末はそんなですが、過程は大きく変わります。プレイヤーの好きなように調査を進められるのは面白いですね。
事件を整理して真犯人に突き付けろ

すべての謎を解けば犯人を追い詰めるパートに映ります。
ダンガンロンパでいうクライマックス推理。時系列をまとめて犯人に突き詰めてやりましょう。
犯人は必死に抵抗するので、いくつもの証拠をや証言を示すのも大事。
謎解きのもっとも大事な部分をしっかり描いており、爽快感は中々でした。
逆転裁判の裁判パート無しのゲームと思ってもらって間違いありません。